私の最初のホームオフィス
子どもたちが乳児と幼児の頃から在宅フリーランスで翻訳をして、年商2千万円を10年以上続けた私の経験をお伝えします。
最初はお金をかけずに仕事のスペースを作り、少しずつ自分が集中して仕事ができるように変えていくのがいいと思います。
以下はあくまでも経験談ですので、ご興味のある方だけお読みくださいませ。
お金をかけずに作ったホームオフィス
ホームオフィスというか机とパソコンラック程度のスペースでした(笑)。持っていたものやもらったものを中心に必要なものを揃えました。
最初に在宅で仕事を始めたときには、賃貸のアパートに住んでおり、第二子が生まれたばかりでした。
6畳と4畳半の和室(その二部屋は襖で仕切られている)とキッチン(小さめのダイニングテーブルが置ける)という間取りで、6畳には実家から借りてきた座卓が置いてあり、そこで食事をしたり、お茶を飲んだりしていました。
4畳半は昼は子どもの遊び部屋、夜は布団を敷いて寝室として使っていました。お金に余裕がなくエアコンもテレビもない生活をしていました。
6畳の部屋の片隅にデスクを置いて名ばかりの「ホームオフィス」を作ったのでした。20年以上も前のことで記憶が曖昧なところもありますが以下のような感じです。
デスク: 実家から運び込んだ、小学生の頃から使っていたデスク
中古のパソコンと中古のプリンターと中古の技術用語辞典と新品のパソコンラック: 第二子が生まれる直前までパートで働いていた翻訳会社の社長さんからいただきました。技術用語辞典も買えば10万円以上のものでしたので、本当に助かりました!!
チェア: 無印良品の1万円ぐらいの座面と背もたれの部分が木製のオフィスチェアを購入。これでちょっとオフィスっぽくなりました。でも固くて長時間座っているとお尻や背中が痛くなりました。
これでスタートしました! 畳の上にオフィスチェアだと畳が傷むかと心配でラグを買おうかと思ったのですが、最初は本当にお金がなくてやめました。
軌道に乗ってから仕事部屋を確保できるマンションに引っ越し
実は第二子が生まれる直前には離婚を考え実家に帰っていました。元夫が冷却期間を取るという意味で海外で勉強をすることにしたので、私はアパートに戻って二人の子どもと生活しながら在宅フリーランスとしてのスタートを切ったのでした。上の子は保育園へ通い、下の子は生まれたばかりでしたので、家で面倒をみながら、寝ている間に必死に仕事をしていました。
仕事が順調に入ってきたのと、下の子も1歳になって保育園に入れたので、保育園の近くの賃貸マンションに引っ越しをしました。そのマンションでは4畳半の洋室を仕事部屋にすることができました。そこに実家からスチールの本棚を運び入れて、やっと「オフィス」らしい部屋を作ることができたのです。
家を建てて仕事部屋も確保
2004年に自宅を建てたときに部屋の一つを仕事部屋にしました。インテリアコーディネーターさんにお願いして造作家具を作りました。
イスが最重要
私は長時間パソコンに向かって仕事をしていたので、イスの座り心地が大切だと痛感していました。そこで新しいイスとしてハーマンミラーのオフィスチェアを買いました。
この写真ではあまり見えませんが……。
機能性の高い、頭や首も楽そうなものを考えましたが、インテリア性も捨てがたく……。でも機能を一番に考えてもいいかと後から思いました。
集中するためのもの
考えられないほどの量をこなすには、ものすごく集中して「ゾーン」に入らなくては納期に間に合いませんでした。そのために、「どうやったら集中できるか」「どうやったらゾーンに入ることができるのか」自分なりにすごく考えて試行錯誤しました。
みなさまに当てはまるかどうかわかりませんので、以下、ご興味がありましたらお読みください。
集中するための机の向き
風水では壁を背にするとよいと書いてあるのを読んだことがあります。けれども私は、部屋の中に向かっていると遊んでいる子どもたちで気が散りました。また窓に向かって座っていると、外の景色で気が散りました。ですので壁に向かい、視界に原稿以外のものが入らないような位置に座りました。建てた注文住宅では窓に向かって座っていましたが、ブラインドで外を見ることができないように遮りました。
色
パソコンに向かって仕事をしているときに目に入るものはなるべく少なく、そして色はシンプルで色味がないものにしていました。チェアの色が赤ですが、私の場合、赤い色を見ると元気が出るときがあります。集中しているときには目に入らず見たいときには見えるところには、赤いものを少しだけ置いています。本当に元気が欲しいというときには、新鮮な赤いバラやカーネーションの切り花を買ってきて、休憩のときに眺めたりします。穏やかで優しい気持ちになりたいときはピンクの花を飾っています。
音楽
「音があると集中できない」という人たちもいらっしゃいますが、私はなぜかピアノ曲を聞くと、脳がうまく使えてゾーンに入りやすい気がしています。それは個人的な経験からかもしれません。私は電子オルガン(エレクトーン)を子どもの頃から結婚するまで習っていました。楽器を演奏するときは「何も考えていない」みたいな状態になることがあります。普段使っていない部分が活性化されている感じでしょうか。そんな感じが、ピアノ曲を聴きながらキーボードを打って指を動かしていると引き出されるような気がしています。
もっとも集中できてどんどん翻訳ができる音楽はベートーヴェンの月光。ルービンシュタインの演奏が一番合っています。締め切りが迫っている時などはこればかりループで聞いていました(今でも……笑)。
リラックスするためのもの
観葉植物や花
観葉植物は欠かせなくて、疲れるとグリーンを見たり、席を立って部屋の中を移動するときに葉っぱを触ったりします。目の疲れが軽減される気がしますし、癒されます。
飲み物
インスタントコーヒーが多いのですが、豆のコーヒーや緑茶や紅茶やハーブティーなど結構良いものをたくさん揃えています。忙しくて外出できないときが多かったので、お茶の時間ぐらいは優雅な気分でリラックスしたいので……。仕事の合間に飲み物を飲んで休憩します。水分はお茶だけでなく水もかなり取る方です。
ソファー
最初の頃はソファーを置くスペースがなかったのですが、自宅を建ててからはソファーで10分~15分のお昼寝をすることが増えました。ベッドだと寝すぎてしまい生活のリズムが狂いますが、少しばかりのお昼寝だと脳がすっきりとします。私の場合は、昼ご飯は軽めに食べますが、それでも食後は眠くなるので、お昼寝をして、午後もがんばる!というようにしています。
2020.05.12 追記
最近購入した日経トレンディの「テレワーク実践講座」には、ビデオ会議などに使うデバイスやガジェットなどが載っていておもしろかった! 6インチ自撮りリングライトを購入しようかどうか迷い中。
ノイズキャンセラーや机の上に広げて使う折りたたみ集中ブースなど集中力アップのためのグッズも紹介されています。
ご自分が集中できる方法を試行錯誤してみてくださいね。なにかヒントになることがありましたら嬉しいです。
月に一度程度の星野陽子ニュースレター(メルマガ)では有益な情報を届けたり、質問を受け付けたりしますので、ぜひご登録ください。