幸福度を高めるための「時間とお金」の使い方

こんにちは! 星野陽子です(自己紹介)。

時間とお金、どちらが貴重?

「時間とお金はどちらが大切か」と聞かれたら、なにか条件をつけてくれないと、違うものを比べることができないと思うのですが……。まあ、細かいことを言わずに考えるとしましょう。

17か国の2万2000人を対象にしたアンケートで、「お金と時間、どっちが大事」と思うかをきいたところ、「お金より時間」と回答した人は31%で「時間よりお金」の9%を大きく上回ったそうです(2017年6月20日 FNNプライムオンライン)。

時間は有限で、使ってしまったら取り返しのきかないもの。一方、お金はたくさん稼ぐことができ、何らかの事情で稼げなくなっても、今の日本では国からお金を受け取ることもできます。なので、時間の方が貴重かと思います。

土台となるお金は必要

でも、お金を軽んじているわけではありません。安心して生活ができる程度の「土台」となるお金は必要ではないでしょうか。たとえば、堀江貴文氏が書かれているように、お金をすべて使って経験値を高めるのがいいとは思いません。

あり金は、すべて使ってしまって、構わない。それが、人としての経験値を高め、「使うほど回ってくる」という、お金の本質を理解するための最善策だ。

(『破戒のススメ』より引用)

経験や学びから事業を創り出したり、事業に投資をしたりして、お金を生み出せる人はそれでいいのですが、多くの人は自分の経験値を高めたところで、お金につなげることが得意ではありません。

資産を築くかお金が入ってくる仕組みを作るときのお金と時間のバランス

ある程度の土台(資産)か、お金が入ってくる仕組みを作ってからであれば、経験値を高めるためにお金を使うのは賛成です。

特に若いうちは、土台を築くか、お金が入ってくる仕組みを作るには、労働に時間を使うことが必要な人が多いかと思います。そのときにお金と時間のバランスを自分の価値観や事情によって決めなくてはなりません。

たとえば、ワークライフバランスを無視してでも、ハードワークをして短期間にお金を手にしよう、と考える人もいるでしょう。ワタミの会長・社長の渡邉 美樹氏は高給が得られた運送業で3年間がっつり働いて、そのお金を元手に事業を興しました。

私もシングルマザーで幼児と乳児を抱えながら在宅で翻訳をしていたときには、「とにかくお金が欲しい」と思っていたし、当時は労力の割に稼げる仕事であったため「今働かなくては損」という気持ちもあり、自分の時間よりはお金を重視していました。

必死に稼がなくてはならない、という事情がなければ、時間を重視した方が幸福度はあがりそうです。

「時間とお金、どちらが豊かなほうが幸せなのか」というハーバード・ビジネス・レビューの記事には、「お金と時間、どちらを重視して仕事を選ぶべきか。通勤に時間はかかるけど給料のよい仕事か、待遇は落ちるが自宅の近くから通える仕事か」という調査を新卒者1000人に実施した結果、時間を重視した学生のほうがその後の幸福度が高いと書かれています。

「時間が足りない」を解消するには自分の価値観を知ること

現代人は忙しくて、時間が足りないと感じる人が多いようです。

私の場合、新型コロナウィルス以前は、SNSなどインターネットに使う時間だったり、人とのつきあいに費やす時間が多くなっていました。「発信」するのが大切だと思っていましたし、人とのつきあいは刺激的で楽しいし、多くの人達と関わっていると「人生が満たされている」ような気すらしました。

一方で、自分が大切だと思うものへの時間が足りないと感じていました。

コロナ禍で人と会うことがむずかしくなったとき、私はやっと「自分の時間」の使い方について考えることができました。もちろん友人や知人は大切なのですが、数を増やしすぎていました。仕事や関わっていることも過剰でした。そこで、自分の時間は有限なので、まずは家族など本当に少人数の人たちとの時間を大切にすることにしました。

そして「自分のやりたいこと」「自分が大切だと思っていること」などについてはっきりさせました。私はすぐになんでもやりたくなってしまうので、「やらないこと」を徹底するのが非常にむずかしい! なので、つきあいが悪いと思われても、今はお誘いにNoと言わせてもらっている状況です(本当は興味があるし、参加したかったり、会いたかったりするのですが、ごめんなさい。幸福度を高める時間の使い方については試行錯誤中です)。

土台ができれば、幸福度を高める時間を優先しよう

もちろん土台を作っている途中も、バランスを考えて幸福度を高めることに時間を使うのがいいのではないでしょうか。私も忙しかったときでも、家族との時間をすごく大切にしましたが、それは本当に良かったと思っています。

限りある時間なので大切にしたいものですね。

人生が変わる時間術

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著者。特許翻訳者。ユダヤ人富豪の義父に学び、自らも7億円の不動産資産を築いた不動産投資家という顔も持つ。 東京都出身。外資系メーカー、シティバンク勤務を経て、イスラエル国籍のユダヤ人と結婚。子ども二人に恵まれるも離婚。在宅で翻訳の仕事をフリーランスとしてしながら、シングルマザーとして子ども達を育てた。東欧からの移民の子で、14歳から働き、資産ゼロから財産を築いたユダヤ人の義父からは不動産投資を学び、投資物件(7億円)などの資産を築いた。著書に『ユダヤ人と結婚して20年後にわかった金銀銅の法則50』『ユダヤ人大富豪に学ぶ お金持ちの習慣』『貧困OLから資産6億をつかんだ金持ち母さんの方法』『お金の不安から自由になって幸せな女になる』がある。